3.感情論 (モン太/西部戦前)
あの三人の先輩たちのことを考えると、いらいらしてしまう。誰が悪いというわけでもないのに、無性に腹が立つのだ。特にムサシ先輩に対して、俺は胸倉を掴んで怒鳴りつけたい衝動を募らせている。
ムサシ先輩が悪いわけではないし、どうしようもない事情があるのも判っている。セナの言うように、俺達が口出ししてはいけない問題だということも、判っている。それでも、納得なんてできない。
ヒル魔先輩と栗田先輩がどんな気持ちで待ち続けてると思ってんだキックティーも選手登録もそのままにしてあるし新しいキッカーを入れないのも育てないのも全部あんたのためなんだ!一緒にアメフトをしたいって気持ちは同じなのにそれだけじゃ足りないってのかよ!?
そんなことを叫んで、泣いてしまいたい気分になるのだ。